ただただ淡々と日々が過ぎていく。
会社は人が増え日々変わっている。業務プロセスを改善しようと動き始めている人が居たり、バックオフィスや総務・法務関係の整備をしている人が増えてきたりしている。それでも人が足らないと採用活動をより激しくしている。きっと変化の激しい職場なのだろう。だが、わたしは何も変わっていない、気がする。
焦っているわけではない。ただ自分が全力を出さなくても職場は回り、会社は成長し、人が増えていくフェーズになった。自分が居なくても、明日わたしが死んでも会社はきっと成長するだろう。喜ばしいことだ。
そんな中で、わたしはただただ日々が過ぎるのを待っている。なにかに取り憑かれたように手を動かしていた自分が死んで、まるで抜け殻となったようだ。今はただ少しずつ少しずつ、ゆるやかに死に近づいていくことしか、わたしはしていない。ただただ死ぬために生きている。
自分がこれから何をするんだろう。何をしたいんだろう。と柄にもなく考えてみる。大して何もしたくはない。そもそも、何かを為したいと思ったことがない。
自分が誰かに影響を与えることが嫌だ、と思うようになって3年ほど経つ。誰とも関係したくない、自分が死んでも誰も喜ばない、誰も悲しまない、そんな人間でありたいと今も少し思っている。
夏はそんな気持ちが強くなる。否が応でも、この暑さが、この日差しの強さが、わたしに思い出させる。
夏は嫌いだ。美しい思い出も、嫌な思い出も増幅され、わたしを乱し蝕む。
この文章もなにか目的を持って書いたわけじゃない。
ただ言葉を投げる「相手」がいないわたしが、誰に言うでもなく、かといって自分だけに秘めておくこともできずに、今日思いついた言葉をそのまま紡いでいる。
誰の毒にも薬にもならないだろうけれど、それさえもしなくなったら、わたしは本当に何もしなくなってしまう気がしたから。